2015/9/4

ミラチャイ☆[126回]舞台「王家の紋章」揺れる想いと不安。勇気づけた、あの一言&「ハロウィン・ナイト」―完璧な変装も◯◯でバレる!?

[126回]舞台「王家の紋章」揺れる想いと不安。勇気づけた、あの一言&「ハロウィン・ナイト」―完璧な変装も◯◯でバレる!?

2015.9.4 12:00
今回は、AKB48のニューシングル「ハロウィン・ナイト」のお話! 年々盛り上がるコスプレイベント、佐江ちゃんがプライベートでするなら、こんな変装がしてみたい?? 来年の舞台に向けて揺れる想いも聞きました。

ニイハオ! 宮澤佐江です。
ーーさあ、佐江ちゃん。9月、最初の「ミラチャイ」連載となりました。今回も、よろしくお願いします。
よろしくお願いします! ^ ^
ーーさっそくですが今回は、8/25に発売となったAKB48 41thのニューシングル「ハロウィン・ナイト」について、お聞きしていきましょう。
はい、ありがとうございます!
ーー「ハロウィン・ナイト」は、皆で歌って踊れるディスコティックな曲調もさることながら、メンバーの皆さんが挑戦している“ハロウィン・コスプレ”もとっても印象的ですね。
ありがとうございます! 
メイクは、映画『進撃の巨人』のメイクも手がけられている、JIROさんというすごく有名な特殊メイクのアーティストさんに、やっていただいたんですよ。
メイクは、2時間ほどかけてやってくださったんです。フランケンシュタイン担当なので、ネジを顔に描いてもらったり、クビや頭につけてもらったりしました。
ーーMVやジャケット写真での、佐江ちゃんのメイクやコスチューム、とってもかっこいいですね。ちなみにフランケンシュタインのネジは、重いものなんですか?
いやいや、全然、軽いです(笑)。実は、発泡スチロールでできてるんですよ。それを、いかにも痛々しく付けているんです。“衣装さんて、本当にすごいな”って、今回も改めて思いました。
ーーハロウィンといえば、日本でも年々盛大に行われるようになってきましたね。時期的には、10月末のイベントですから、本番までにはまだ少し時間がありますが…。
ね! 私も、“めっちゃ早いなあ”って思ったんです。でも、今から10月末のハロウィンの頃まで、「ハロウィン・ナイト」を歌っているメンバーたちと活動できるから、選抜メンバーに入ることができて、嬉しいなと思っています。
ハロウィンというと、“季節限定”っていうイメージがあるけど、これからが楽しみです!
ーー確かに、ハロウィンのイベントを楽しむ期間が長期化していますね。コスプレ文化も年々浸透しているようですし。ところで佐江ちゃんは、去年のハロウィンの頃、“コスプレするならゾンビがいい! ”と言っていましたよね。

はい、覚えてます! ゾンビだったんだ。。 今回はフランケンだったから、ちょっとハズレちゃいましたね。でも、ちょっと、近い(笑)
ーー(笑)。ちなみに、佐江ちゃんが担当しているフランケンシュタイン、中国語では、科学怪人と訳されることもあるんですよ。
えーー!! 本当ですか? でも、なんで科学なの?
ーーフランケンシュタイン博士によって、科学的に造られた“モンスター”という意味合いで、科学怪人と、訳されたのでしょうね。
私、科学怪人担当なんだ(笑)。でも、ちゃんと漢字に訳されているんですね。日本語みたいに“フランケン”ではないんですね。中国語って、本当にすごいなあ。
ーー中国語は外来語を取り入れるとき、似た“音”の漢字をあてはめて中国語に訳すタイプと、“意味”を中国語に訳すタイプとがあるんですよ。実際に、フランケンシュタインも弗兰肯斯坦という、似た音を当てた中国語訳もあるんです。
そうなんだ! じゃあ… うーん。。 例えば、ハンバーガーは、なんて言うんですか?
ーーハンバーガーは、汉堡=漢)です。発音は、ハン バオ(hànbǎo)。これは、似た音の漢字を当てたタイプですね。
なるほどー!
ーー今回は、フランケンシュタインに変身した佐江ちゃんですが、今年、プライベートでしてみたいコスプレはありますか?

何だろうなあ。。 今年は思いつかないなあ。
自分の中で、クリスマスとか、他のイベント事と比べると、ハロウィンに対する熱は一番弱いかもしれないなあ。“ハロウィンにパーティしよう”とか、あんまりないというか。。
でも、優子(大島優子)は、結構ハロウィンが好きな子で。優子の誕生日と、ハロウィンの時期が近いから、コスプレは、優子を楽しませるためにするという感じですね。だから、去年も“アナ雪”のコスプレをしたり。(第88回)
でも、やってみるなら、そうだなー。うーん…、本当に、がっつりメイクもして、芸能人の友だちと、マジで街中を歩きたいですね! 
芸能人の友だちと、街中を歩くときは、マスクをしたり、帽子をかぶったり。そうじゃないと、歩けないという感じなんですが…、ハロウィンのときは、メイクだけで完全に自分たちだと分からないくらい変身して、街中を歩いてみたいですね。
ーー”宮澤佐江”としてではなく、完全に、変身後のキャラクターとして写真に撮られるとか!
そう! そう! そう! 
それで、後になって“あれ? あのときの、宮澤佐江だったの!? ”って言われたり(笑)。それくらいの、ガチのレベルのものは、やりたいなって思いますね。でも、それは今年じゃなくても、これからできる機会はあるだろうと思うから。。
変装は、するなら完璧にやりたいタイプです。“バレたらダメじゃん! ”みたいな。
ーー中途半端は許せないタイプ?

そう、そう! 中途半端は、大っ嫌い。もし、もしですよ。好きな人ができて、デートすることになったら、マジでがっつり変装すると思う! 多分、顔も変える。
ーーどういうふうに?
なんか、なんか…、“入れ歯”とかするんじゃないかなあ。あははははは(笑)。分かんないけど、カツラとかかぶって、カラコンして、ギャルっぽくするとか。デートするなら、マジで、それくらいすると思う。それか、がっつり帽子かぶって、マスクして…
“あいつ、マジ絶対、芸能人だよね。でも、誰か、分かんない”
っていうくらい、マジで隠しまくる。中途半端は嫌だ! それか、完全にオープンで歩きますね!
ーーそういえば、先日佐江ちゃんも参加したファッションイベントで、高橋みなみちゃんが、「いくら変装しても、歩き方でバレちゃう」って言ってましたね。佐江ちゃんが、“隠しても、隠しきれないところ”って、どこでしょう?
バレるとしたら…、やっぱり“笑い声”じゃないかな。以前にも、バレちゃったことがあるんです。「あれ!? 宮澤佐江じゃね? 」って。あはははははは!!
ーー確かに(笑)。佐江ちゃんの笑い声は、聞いている人まで楽しい気分にさせてくれます! 今から、10月末のハロウィン本番まで、「ハロウィン・ナイト」で気分を盛り上げていきたいですね!
ありがとうございます!
ーーさて、ここからは話題を変えて参りましょう! ミラチャイ連載でもこれまでに何度かお話をお聞きしている、ミュージカル『王家の紋章』について。出演情報が解禁になった後、周囲の皆さんの反応はいかがでしたか?

やっぱり、ファンの方はすごく喜んでくださいました。発表される前は、早く皆さんに言いたい気持ちでいっぱいだったんですが、情報が解禁された瞬間、その気持ちはなくなりました。。
毎日、“不安だな…”と思いながら寝てる。。
ーー毎日??
毎日、考えてますよ。『王家の紋章』のこと。“もう、どうしよう”って。
すごいキャストの方々のことだったり、大きな作品に自分が出るんだなっていう責任感だったり。改めて、演劇ファンの方の“熱さ”を、発表後に目の当たりにしたというか。。“地球ゴージャス”さんのときとは、また違ったものがあるな、と思って。

ーー今度は、ヒロイン役、“キャロル”での出演でもありますし…、また違うプレッシャーもあるのでしょうね。
“地球ゴージャス”さんのときも、もちろん緊張やプレッシャーはありました。でも、お稽古もすごく楽しかったし、自分ができていないところも、叱られるというより、ずっと皆の前で、やらせてもらったりして、学ばせてもらうことも多くって。
できなくて恥もかいて、家に帰って落ち込むことがあっても、“次の日、行きたくない”って、思ったことはなかったから。本当に楽しくって。
それは、五朗さん(岸谷五朗さん)や、寺さん(寺脇康文さん)や、スタッフさんとか、カンパニーの“愛”があふれていたからだと思うんです。
でも、今回はどんなに“愛”があふれていても、“自分自身が大丈夫かな”って思ってるんです。でも、1年後には、もう舞台に立ってるじゃないですか。。 今は、想像がまったく付かないですね。
ーー“1年先”まで時間がある分、色んな想像もふくらんでしまうのかも。。
マジで、不安。。 “今、出来ることって何かな”って、すごく思っちゃうし。
キャリアや年齢も違うキャストさんと、“Wキャスト”という形で出させていただくのは今回が初めてで。それについて先日、“地球ゴージャス”さんをきっかけに知り合わせていただいた、藤林美沙さんという方に、お話させてもらったんです。

五朗さんが演出されている「SONG WRITERS」という舞台を、見に行ったときのことです。そのとき美沙さんが、「全然違う”キャロル”を演じればいいんだよ」って、言ってくださったんです。
それを聞いてから、今やっと、“Wキャストの面白さを、とことん見せていこう”という気持ちを持てるようになってきました。
同じものを演じようと思っても、絶対に無理だと思っていて。例えば、インパクトのあるシーンや、一つ一つの台詞の言い回しも、絶対に違うと思うんです。もちろん、それは演出家さんに、ご指導していただけると思うのですが。。
でも、そういうことを、自分の中で芯がブレないように、明確にしていきたいと思っています。そのためにも、父が買ってくれた『王家の紋章』の漫画、60巻全巻をじっくり、ゆっくり、一から読み直そうという気持ちでいます。
ーー“全く違うキャロル”というのは、興味を惹かれますね。

Wキャストの両方を見た方の意見が、どんどん広まって、”私のは見ない”と言っていた人も“そんなに違うなら、見てみようかな”という感じで、見に来てくれたらいいなと思っています。
もちろん、どちらも見に行こうと言ってくださる優しい方も、絶対いらっしゃると思うし、私のファンの方も、「両方見たい」と言ってくださっている方も多いので。。
なので…、だから…、がんばります。。
ーー佐江ちゃん、ちょっと声が小さくなってしまいました。でも、藤林美沙さんを始め、これまで佐江ちゃんと一緒に舞台を踏まれた方たちの支えがあったり、それはとっても心強いですよね。
そうですね。それはもう本当に。もう、それこそたくさんの人に甘えて、意見をいっぱいいただいて、背中を押していただいて! 1人じゃ作れない“キャロル”であり、“作品”だなと、すごく思っています。
この間、“信友”に言われたことがあるんです。「佐江ちゃんって、毎回会う度に“変化してるね」って。

「仕事の経験を積めば積むほど、変化してると思うんだけど、やっぱり“クザリアーナ”に出た後の佐江ちゃんは、全然違う。あと、上海を決めたときもね」って言われたんです。
確かに“クザリアーナ”に出てからの自分は、“愛”っていう言葉をすごく大事にしています。自分が発信する“愛”、周りからどれだけの“愛”をもらえているのかということも。
ときには、ムカついてしまうような、腹の立つことを言われたり、怒られたりしたとしても、それは、“愛”があるから言ってくれるんだと思えるようになりました。
すべてを“愛”に結びつけられる心が持てたのも、“クザリアーナ”がきっかけだったんです。だから信友に“変わったね”と言われたとき、「自分もそう思えるよ」って、話したんです。だから、また新たな経験で、違う自分を生み出せるって思ってるんです。
でも…、楽しみなんだけど、不安だし、怖いし。。 初日は、もう…、“トイレ”だろうなあ。“トイレ”行きまくりです。あはははははは(汗)
ーー佐江ちゃんにとって、“トイレ”は大事な場所ですもんね。(第92回第93回

お稽古が始まったら、トイレの場所、すぐに確認します! 何個あるかも確認する(笑)!!
ーー来年夏の本番に向けて、「ミラチャイ」スタッフも佐江ちゃんを応援していきますよ! さあ、最後になりましたが、今回もたくさんのお話、ありがとうございました! また、次回もよろしくお願いします!
はい! ありがとうございました。これから、新たに『王家の紋章』に出ることで、違う自分を絶対に生み出せると、想像できているから、その想像どおりにいくように、過程を作っていかなきゃなって思っています! それでは、また金曜日にお会いしましょうね。 谢谢大家!(皆さん、ありがとう!)
宮澤佐江
【今回のまとめ】
◎中国入門ポイント
中国語は、同じ漢字を使っている日本語話者からすると、見ただけで意味を想像しやすい親しみやすさがあります。一方で、同じ漢字でも、日本語とはまったく違う意味を表すために、それが笑い話になる言葉も。
AKB48の新曲「ハロウィン・ナイト」の歌詞にある“お化け”は、中国語で“”といいますが、その他にもう1つ、“好兄弟”という、漢字を見ただけで“お化け”とは、まったく想像できない呼び方もあります。
好兄弟”は、日本語でいう“相棒”という意味もありますが、“よくない言葉を口にして、災いが近づくのを避けるため”また、“霊を敬う気持ちを込めて”などの理由から、特に台湾では“お化け”を“好兄弟”と呼ぶ習慣があるのです。
「じゃあ、“お化け”なのか、“相棒”なのか、どうやって判断するの? 」それは、前後の文脈で判断するのが正解。旧暦の7月(今年は8/14〜9/12)は、 好兄弟たちがあの世から戻って来る月といわれ、現在でも台湾では、月の中間日に当たる日、街のいたるところで好兄弟たちを盛大に供養する様子が見られます。
◎今回のフレーズ&単語
科学怪人【kēxué guàirén】怪奇小説、或は映画のタイトル『フランケンシュタイン』
弗兰肯斯坦【fúlánkěnsītǎn】怪奇小説、或は映画のタイトル『フランケンシュタイン』。または、登場人物の科学者の名前
汉堡【hànbǎo】ハンバーガー。汉堡包【hànbǎobāo】ともいう
【guǐ】幽霊、お化け
好兄弟【hǎo xiōngdì】相棒、仲間。特に男同士のいい関係を表す
*本文中の赤字は、中国語です。
*)中国語の表記は、上海(大陸)で使われている簡体字を使用しています。また【 】内には、中国語の発音表記として漢語拼音(ピンイン)を記しています。
撮影:山田大輔 スタイリング:山本隆司  ヘア&メイク:間篠美歩(NICOLASHKA)